「かかりつけ薬剤師をやめたい!やめるメリットやデメリットは何だろう?いい転職先はどうやって選ぶ?」
かかりつけ薬剤師をやめたいと悩んでいる薬剤師の方もいるのではないでしょうか。
やめるメリット・デメリットの他に転職先のことを考えることも大切です。
- かかりつけ薬剤師をやめたいけどどうすればいい?
- やめるメリット・デメリットって何があるかな?
- 転職先はどうすればいいんだろう?
など、いろいろなことが気になってしまうのではないでしょうか。
今回は、かかりつけ薬剤師をやめるメリットとデメリットを解説し、かかりつけ薬剤師にしばられない転職先の見つけ方も紹介します。
かかりつけ薬剤師をやめたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください!
かかりつけ薬剤師をやめるメリットは、重い責任やノルマからの解放されること
ライフ・ワーク・バランスが整うのもメリット
デメリットは収入が減る、会社からの評価が悪くなるアピールポイントが減るなど
転職するなら、かかりつけ薬剤師になることを強制されない職場を選ぶ
正社員以外の働き方も視野に入れ、かかりつけ薬剤師以外でも高収入の企業に転職する
転職するなら、自分の希望に合った薬剤師専門の転職エージェントを活用する
かかりつけ薬剤師をやめたい!やめることのメリットとデメリット
かかりつけ薬剤師は、医療に関する豊富な知識や経験をもち患者の担当薬剤師として治療に寄り添うことが求められます。
近年の薬局では、調剤技術料を高く設定できるかかりつけ薬剤師の重要性が増しているのです。
しかしながら、かかりつけ薬剤師にかかる業務の負担が大きいことから、やめたいと考える方も少なくないのではないでしょうか。
ここでは、かかりつけ薬剤師をやめることのメリット・デメリットを次の通り詳しく紹介していきます!
- メリット①重い責任から解放される
- メリット②ノルマから解放される
- メリット③ライフ・ワーク・バランスが整う
- デメリット①収入が減る
- デメリット②会社からの評価が悪くなる
- デメリット③アピールポイントが減る
メリット①重い責任から解放される
かかりつけ薬剤師がやめるメリットとしてあげられるのが、重い責任から解放されるということです。
かかりつけ薬剤師は患者の専属薬剤師となるので、勤務時間外や開局時間外でも原則24時間、電話相談に応じるなど担当する患者のサポートする必要があります。
患者の中には、薬の事とは関係なく電話をかけてくる人もいます。
そのため、ストレスを感じることも多いでしょう。
かかりつけ薬剤師をやめれば、このような重い責任から解放されるのです。
メリット②ノルマから解放される
薬局によってはかかりつけ薬剤師のノルマが設定されている場合もあります。
かかりつけ薬剤師指導料の技術料はが高く設定されていることがほとんど。
そのため、かかりつけ薬剤師の同意書を一定件数以上獲得するといったようなノルマが設定されているケースが多いです。
ノルマを達成できなければ、会社からのプレッシャーもきつくなります。
かかりつけ薬剤師をやめればこのようなノルマは考えなくてよくなるため、かかりつけ薬剤師をやめる大きなメリットといえるでしょう。
メリット③ライフ・ワーク・バランスが整う
かかりつけ薬剤師は専属薬剤師として多くの患者さまを抱えています。
そのため、対応患者一人ひとりへの服薬指導、薬歴記載、電話によるアフターフォローなど、膨大な業務をこなすため残業が必要になる場合も多くなります。
また、患者の来局予定日に合わせる必要もあり、有休や公休が思うように取得できないという状況にも陥ってしまいがちです。
これに加え、24時間対応という重責も加わるため、休日や旅行中などにも患者から電話相談を受けることもあります。
かかりつけ薬剤師は、患者から頼られることの多いやりがいのある仕事といえますが、ワークライフバランスは崩れてしまうのではないでしょうか。
デメリット①収入が減る
かかりつけ薬剤師をやめると、収入が減る場合が多いでしょう。
「かかりつけ薬剤師指導料」が算定できると、技術料が高くなるため、当然薬局の売り上げはあがります。
かかりつけ薬剤師は、認定薬剤師の取得、当該薬局に一定期間の勤務が必要など、誰にでもなれるものではありません。
そのため、かかりつけ薬剤師は、手当などを設定されていることが多く、一般の薬剤師よりも給料が高収入となります。
薬局によっては、かかりつけ薬剤師同意書獲得ごとにボーナスがついたり、するところもあるようです。
かかりつけ薬剤師をやめてしまうと、そのような手当やボーナスはなくなってしまうので、一般の薬剤師と同程度になってしまいます。
デメリット②会社からの評価が悪くなる
かかりつけ薬剤師の資格を得ることは、薬局の売り上げアップに直接つながります。
そのため、会社としてはかかりつけ薬剤師の確保は重要だと考えているでしょう。
そのため、かかりつけ薬剤師をやめることは、薬局の売り上げダウンに直結するので会社からの評価が下がってしまいます。
当然キャリアアップや昇給に影響を与えてしまうのではないでしょうか。
かかりつけ薬剤師として多くの患者さまを受け持つことは、薬局の売り上げアップにもつながります。
評価につながりやすい実績となる分、やめたときの評価ダウンは避けられないのではないでしょうか。
デメリット③アピールポイントが減る
会社からの評価が下がるだけではなく、アピールポイントが減るのもデメリットです。
調剤薬局やドラッグストアへの転職を考える場合、かかりつけ薬剤師ができることは大きなアピールポイントになります。
同じ薬剤師なら、かかりつけ薬剤師をやることをいとわない薬剤師の方が、会社の売り上げアップに貢献できるからです。
その点、かかりつけ薬剤師をやめるとなるとどうしてもアピールポイントは減ってしまうのは仕方ありません。
かかりつけ薬剤師をやめた場合、どんな転職先がおすすめ?
かかりつけ薬剤師は患者一人ひとりに専属薬剤師としてよりそうことのできる、やりがいのある仕事といえます。
しかしながら、24時間対応など心身ともに大きな負担になる仕事でもあるので、やめたいと思う薬剤師も多いのが実情ではないでしょうか。
では、かかりつけ薬剤師をやめた場合、どのような転職先がよいのでしょうか。
ここからは、かかりつけ薬剤師をやらないで済む転職先を紹介していきます!
- かかりつけ薬剤師になることを強制されない職場を選ぶ
- 正社員以外の働き方も視野に入れる
- 職場別・年収が高い企業ランキング
かかりつけ薬剤師になることを強制されない職場を選ぶ
かかりつけ薬剤師になることを強制されない職場を選ぶというのも一つの方法です。
かかりつけ薬剤師の導入に積極的ではない薬局に勤務するのも良いでしょう。
それが難しいのであれば、例えば一つの薬局で働くのをやめてしまうのもいいでしょう。
いろいろな薬局に応援部隊として勤務するラウンダー薬剤師になるという方法もあります。
ラウンダー薬剤師は一つの店舗にとどまる働き方をしないので、そもそもかかりつけ薬剤師になる要件を満たすことができません。
いろいろな薬局で仕事をすることにストレスを感じなければ、ラウンダー薬剤師として働くことも検討しても良いのではないでしょうか。
そのうえ、ラウンダー薬剤師はいろいろな薬局で働くという性格上、多くの診療科の処方箋に対応することのできるスキルが必要になるため給料も高く設定される場合が多いのです。
かかりつけ薬剤師での手当と同等の高収入を得ることができるでしょう。
一つの職場にとどまらないので、人間関係のわずらわしさもありません。
また、エリアを統括するエリアマネージャーになれば、複数店舗をマネージメントする必要があります。
そのため、一つの店舗でかかりつけ薬剤師として働くことはありません。
ラウンダー薬剤師やエリアマネージャーになって、そもそもかかりつけ薬剤師になる要件を満たさない働き方をすればよいのではないでしょうか。
正社員以外の働き方も視野に入れる
正社員にならず、パートや派遣で働くという方法もあります。
正社員になり、一つの薬局でずっと働くということになれば会社からかかりつけ薬剤師になるようプレッシャーを掛けられてしまうでしょう。
しかし、パートや派遣であれば、勤務時間にも限りがあります。
そのためかかりつけ薬剤師の要件を満たさない可能性が高くなるのです。
そのため、あえて正社員以外の働き方を視野にいれることで、かかりつけ薬剤師とは無縁の働き方ができるのではないでしょうか。
職場別・年収が高い企業ランキング
では、かかりつけ薬剤師にならなくても年収を高くすることは可能でしょうか。
先ほど述べたように、ラウンダー薬剤師やエリアマネージャーなど、一つの薬局にとどまらない働き方をする薬剤師であれば、高収入も狙えます。
ここからは薬剤師の職場や企業ごとの年収ランキングを紹介します。
職種別の薬剤師の平均年収は次の通りです。
職種 | 薬剤師の平均年収 |
ドラッグストア | 約575万円程度 |
調剤薬局 | 約560万円程度 |
病院勤務 | 約508万円程度 |
薬剤師の職場別の年収を見ると一般的にはドラッグストアと調剤薬局での年収が高い傾向があり、病院薬剤師の給料は薬剤師の中では低い水準にあることがわかります。
次に年収の高い調剤薬局グループ上位5社は以下の通りです。
順位 | 企業名 | 想定年収 |
1位 | 日本調剤 | 432万~832万円 |
2位 | クオール | 418万円~664万円 |
3位 | メディカルシステムネットワーク | 410万円~ |
4位 | スズケン | 406万円~613万円 |
5位 | アインホールディングス | 400万円~608万円 |
中途採用の経験や実績によって年収に幅がありますが、調剤薬局グループに転職すればかなりの高年収が狙えます。
もちろん、かかりつけ薬剤師をやっている薬剤師もいますが、大手調剤薬局は新規出店のスピードも早いのです。
そのため、ラウンダー薬剤師やエリアマネージャーが高収入になる傾向があります。
ドラッグストアの大手5社の平均年収は以下の通りです。
順位 | 企業名 | 想定年収 |
1位 | コスモス薬品 | 650万~700万円 |
2位 | ウエルシアホールディングス | 568万円~ |
3位 | マツモトキヨシホールディングス | 489万円~ |
4位 | ツルハホールディングス | 480万円~ |
5位 | スギホールディングス | 734万円 |
ドラッグストアも大手調剤薬局グループと同じように、かかりつけ薬剤師だけでなくラウンダー薬剤師やエリアマネージャーが高年収になる傾向があります。
かかりつけ薬剤師をやめて転職するために!転職エージェントの活用を
かかりつけ薬剤師は、薬剤師の年収を上げる手段の一つではありますが、ワークライフバランスが崩れる傾向があります。
ラウンダー薬剤師やエリアマネージャーなどに就任することで、かかりつけ薬剤師にならずとも収入を上げる方法もありますよ。
かかりつけ薬剤師以外で収入アップできる転職先を見つけたいのであれば、ぜひ薬剤師専門の転職エージェントを活用してください!
- 薬剤師専門の転職エージェントを活用する
- おすすめの転職エージェント一覧
- 薬剤師専門の転職エージェントの選び方
- 転職エージェントには自分の希望をしっかり伝えることがコツ
くわしく解説していきます。
薬剤師専門の転職エージェントを活用する
転職する際、自分で薬局を探すのは難しいのが実情です。
薬剤師の転職では、一般の転職エージェントではなく薬剤師専門の転職エージェントを使うことをお勧めします。
なぜなら、薬剤師専門の転職エージェントは、豊富な薬剤師転職案件と正確な企業情報を持っているからです。
転職エージェントは転職活動にあたって、こちらの希望に沿って的確なアドバイスをしてくれます。
また、転職エージェントは転職先との面談、交渉なども行ってくれるので、安心して転職活動を進めることができることも利点の一つといえるのではないでしょうか。
「かかりつけ薬剤師はしたくないけど、年収をあげたい」「ラウンダー薬剤師やエリアマネージャーなどの職種に挑戦したい」といった希望に、エージェントはしっかりと耳を傾けてくれるはずです。
おすすめの転職エージェント一覧
では、おすすめの薬剤師専門転職エージェントはどれでしょうか。
ここに挙げる上位5つはどれも良い特徴がありますので、簡単に紹介していきます。
- 1位:薬キャリAGENT
- 年収600万円以上のハイクラス求人が多いのが特徴です。先述した大手調剤薬局グループとの取引もあり、年収アップしたい薬剤師におすすめです。
- 2位:マイナビ薬剤師
- 求人数が業界最大級です。書類添削や面接対策などのサポートが手厚いのが特徴です。初めての転職やキャリアプランが定まっていない薬剤師におすすめなのではないでしょうか。
- 3位:ファルマスタッフ
- 派遣やパート・アルバイト求人に強く高給求人が豊富です。調剤薬局で働きたいけど、正社員までは考えていない、という人にもおすすめです。
- 4位:ヤクジョブ
- 全体求人の約8割が調剤薬局の求人のため、調剤薬局でいい条件のところを見つけたいにはおすすめの転職サイトです。
- 5位:リクナビ薬剤師
- 最短3日でスピード転職可能です。大手転職斡旋のリクルートが運営しているサイトのため、求人情報の正確性と企業研究には定評があります。
- すぐに転職したい人におすすめです。
以上おすすめの5つを紹介しました。
興味があるエージェントがあったら、問い合わせてみましょう。
薬剤師専門の転職エージェントの選び方
5つの薬剤師専門転職エージェントを紹介しましたが、薬剤師専門の転職エージェントはまだ他にもたくさんあります。
そのため、どこを選べばいいのか悩んでしまいますよね。
薬剤師専門転職エージェントを選ぶ際は、次のポイントをチェックしてください。
- 自分の希望する働き方や転職先に合ったエージェントを選ぶ
- 求人数・非公開求人数が多いところを選ぶ
- 一つではなく複数のエージェントに登録する
- SNSなどでエージェントの口コミもチェックする
- 転職が初めての人や不安な人はサポート体制が手厚いエージェントを選ぶ
まずは、自分の働き方や調剤薬局など、希望する転職先に合ったサイトやエージェントを選びましょう。
同じ薬剤師の仕事を扱っているエージェントでも、「派遣に強い」「ドラッグストアに強い」など特色があるのです。
調剤薬局を持つ企業が運営しているエージェントなら、当然調剤薬局の転職に強いでしょう。
さらに求人数が多いところを選べば、当然それだけ選択肢が増えます。
非公開求人を多く持っているサイトもおすすめです。
1社に限定せずに、複数の転職エージェントに登録しておくといいですね。
自分と同じようなキャリアや希望を持った人が、どのようにサイトやエージェントを使ったかも知っておくことは大切です。
実際に転職サイトやエージェントを利用した人の口コミは、薬剤師向けサイトやSNSなどでチェックしましょう。
さらに初めて転職する方や不安な方は、サポートが手厚いエージェントを選ぶと安心です。
面接や履歴書の書き方などを、専属のコンサルタントが親身になってアドバイスしてくれるところもおすすめですよ。
転職エージェントには自分の希望をしっかり伝えることがコツ
いずれにしても、転職エージェントに転職活動を支援してもらう際に、自分の希望を伝えることは非常に重要です。
例えば、高年収を優先する場合とワークライフバランスを優先する場合では、転職エージェントが推薦する企業も変わってきます。
例えば高収入でも転職が多い企業では、お子さんがいる方や介護中の方はにとってはライフスタイルに合いません。
特に受験前のお子さんがいる場合は簡単に引っ越せませんよね。
転職先を決める場合は、自分の希望をしっかりと転職エージェントに伝えたうえで自分の優先順位をどうするか事前に決めておく必要があります。
転職先企業の内部の情報は、事前に転職エージェントに確認しておきましょう。
転職先が調剤薬局の場合、配属される店舗の人間関係が悪かったりすると勤務するのはかなりのストレスになってしまいます。
また、離職者がやたらと多い企業や店舗には、何かしら問題がある場合があるといえるでしょう。
転職エージェントは一定期間以上転職者が転職先に在籍しなければ、転職先から紹介料を受け取ることができません。
そのため、転職エージェントも、問題のある企業に転職者を紹介することはしたくないはずです。
ご自分が検討している転職先の内部情報は、しっかりと転職エージェントに確認しましょう。
まとめ
かかりつけ薬剤師は患者によりそうことのできるやりがいのある仕事ですが、心身にかかる負担も大きいので続けていくのは大変です。
かかりつけ薬剤師をやめたいと思うことも当然でしょう。
かかりつけ薬剤師をやめるとワークライフバランスが整いますが、会社からの評価は下がってしまい収入も下がる恐れがあります。
ただし、ラウンダー薬剤師やエリアマネージャーになることで、かかりつけ薬剤師にならなくても収入を増やす方法もあります。
かかりつけ薬剤師にとらわれない転職先を見つける必要性を感じたときは薬剤師専門の転職エージェントを活用しましょう!
転職エージェントは、かかりつけ薬剤師をやらなくてもよい、あなたに合った転職先を紹介してくれるはずです。